西洋芝の手入れはどうやる?適切な方法できれいな芝生を維持!
西洋芝は海外から輸入された芝生のことをいいます。西洋芝にはさまざまな種類があると同時に、寒さに強い寒地型や暑さに耐性がある暖地型など細かく分類されます。きれいな芝生を維持するためには適切な手入れが必要となるため、これらを把握し、西洋芝の手入れに役立てていきましょう。
この記事では、西洋芝のお手入れ方法への理解を深めるために、西洋芝の特徴やメリット・デメリット、年間スケジュールも交えてご紹介しています。ぜひ、ご活用ください。
目次
手入れをする前に。西洋芝の特徴、1年を知ろう
西洋芝の手入れ方法を知る前に、簡単に西洋芝の特徴をご紹介します。西洋芝のメリット・デメリットや種まき、刈りこみ時期などの年間スケジュールを押さえておくことで、手入れの方法もわかりやすくなるはずです。
西洋芝の特徴
西洋芝とは、海外から日本に持ち込まれた品種の芝のことを総称していいます。西洋芝の大きな特徴は、暖地型芝・寒地型芝というおもに2つのタイプの芝が存在していることです。また、その種類も豊富にあります。
暖地型芝とは、高温で多湿の環境に適しており冬には冬眠する種類の芝のことです。日本の気候でも育てやすい点がメリットですが、耐寒性はあまりないため冬枯れしてしまうことがあります。バミューダグラス類、ティフトン類、ウィーピングラブグラス、セントオーガスチングラス、センチピードグラスなどが代表的です。
- バミューダグラス類:暑さや踏圧にも強く、成長スピードがはやい
- ティフトン類:バミューダグラスの改良種
- ウィーピングラブグラス:乾燥や気温の変化に強い・土木工事の土崩れ防止に使用される
- セントオーガスチングラス:高温・乾燥・日陰に強く、雑草が生えにくい
- センチピードグラス:雑草が生えにくく、草丈が低い・やせ型などの土壌でも育つ
寒地型芝とは、耐寒性があるため冬でも枯れず葉を緑色に保つことができる種類の芝のことです。しかし、耐熱性は持ち合わせていません。気温が22度を超す日が続くと枯れてしまうといわれています。代表的な品種は、ペントグラス類、フェスク類、ブルーグラス類、ライグラス類などがあります。
- ペントグラス類:乾燥に弱く、葉は細くて柔らかい・ゴルフ場で利用されている
- フェスク類: 寒地型芝のなかでは比較的暑さに強い・土壌を選ばない
- ブルーグラス類:密度があり、葉は柔らかい・ゴルフ場・サッカー場で利用されている
- ライグラス類:葉の成長がはやい・踏圧に強い・寿命が短い
このように西洋芝にはさまざまな種類があるため、お住まいの地域が暖かいのか、それとも寒いのかによって品種を選んで育てる必要があります。それでは次は、西洋芝のメリット・デメリットについてご紹介していきましょう。
西洋芝のメリット/デメリット
西洋芝のメリットは、初期にかかる費用が安い傾向にあることです。日本の気候に適している高麗芝(こうらいしば)という種類の芝は、発芽率が低いため基本的に種まきで増やすことはできません。芝張りで増やす必要があります。一方、西洋芝は種から発芽することができます。
費用面からみると、芝張りよりも種まきのほうが安いため、種まきができる西洋芝は初期費用を抑えることができるのです。費用についての詳細は後述していますので、そちらをご参照ください。
デメリットは、種類によっては乾燥に弱く成長がはやいため、育てるのが少々手間であるということです。ほかの芝と比べると水やりや芝刈りの頻度が多くなります。水やりは、夏場は毎日1回以上しなくてはなりません。また芝の範囲が広い場合は、自動水撒き機が必要になるでしょう。
西洋芝の1年
西洋芝の特徴とメリット・デメリットについてご紹介したところで、次は西洋芝の1年についてみていきましょう。暖地型芝と寒地型芝では、若干お手入れのスケジュールが異なりますのでわけてご紹介しています。西洋芝のサイクルを加味しながらお世話しましょう。
【西洋芝のサイクル(暖地型芝)】
〇1月~2月:休眠時期
芝の休眠時間なため、刈り込みは厳禁です。
〇4月~9月頃:春撒き(種まき)
20℃~30℃前後が適温なため、暖地型芝にとってはこの季節は種まきに最適な時期です。発芽までは、4~8週間ほどかかります。
〇3月~11月:水やり
春・秋は土が乾燥してきたと感じたら、芝の光合成を促すために午前中のうちに水やりをします。夏場は朝と夕方に毎日しっかりと水やりをしましょう。
〇3月~11月:肥料
2ヵ月に1回の頻度で肥料を与えます。冬は休眠に入るため、翌年の春に備えて秋口は肥料の量を増やすことがポイントです。
【西洋芝のサイクル(寒地型芝)】
〇1月~2月:休眠時期
芝の休眠時間なため、刈り込みは厳禁です。
〇3月~5月頃:春撒き(種まき)
寒地芝は5℃以上になると活動を再開します。また、15℃~25℃前後が適温なため、寒地型芝にとってはこの季節は種まきに最適な時期になります。
〇3月~11月:水やり
気温が28℃を超える場合は、1日2回を目安に水やりをします。タイミングは朝と夕方がよいとされています。それ以外は朝に1回水やりをしてください。
〇3月~11月:肥料
毎月1回の頻度で肥料を与えます。肥料の種類はさまざまありますが、液体肥料なら即効性が期待できるとされています。
ここまで、西洋芝の特徴についてメリット・デメリットもふまえつつご紹介してきました。西洋芝の1年のサイクルを知ることで、適切なお手入れ時期も一緒に把握することができるでしょう。
芝張りの購入より、種まきをしたほうが初期コストも安い
さきほど、西洋芝は芝張りよりも種まきから育てたほうが費用を安く済ませることができるということをご紹介しました。では、具体的な費用についてみていきましょう。
日本芝である高麗芝を例にあげると、芝張りには1束(1~1.2平米)で1,000~2,000円ほどかかります。それに比べ、西洋芝の種は1リットル(10~20平米)が1,500円ほどで販売されているため、芝張りの10分の1の費用で種まきできることがわかります。
種まきはコストが抑えられますが、種から育てると育つまでに時間がかかるという点に注意が必要です。種をまく方法は、スコップなどで溝をつくり均等になるように手でまいていきます。
初心者の方で、種まきから育てる自信がないという場合は、最初は芝張りから育てるほうがよいかもしれません。芝張りと種まきのコスト面についても頭に入れておくことで初期費用を抑えることができるでしょう。
芝を庭に植えれば美しい緑で景観を彩ることができるだけではなく、踏み心地も柔らかいため、歩くときに足腰の負担の軽減にもつながります。西洋芝は人気が高い芝生のひとつです。芝生の設置、お手入れについて気になった人はぜひ弊社にご相談ください。
西洋芝の手入れ方法
さて、西洋芝の基本を知ったところで、ようやく西洋芝の手入れ方法についてご紹介していきましょう。ここでは、西洋芝にはどのような手入れ方法があるのか、業者に手入れを依頼するとどのくらいの費用がかかるのかなどについてくわしくみていきます。
手入れの方法とは
西洋芝のお手入れで大切なのは、「刈り込み」です。西洋芝を自分で刈り込みする方法についてご紹介します。まずは、刈り込みバサミや草刈り機、軍手やゴミ袋などの道具を揃えてください。
道具の準備ができたら、実際に芝を刈り込んでいきます。刈り揃える位置を決めて、草刈り機でなるべく水平になるように刈り込みましょう。芝の種類にもよりますが、背丈は2~3cmを目安とするとよいでしょう。芝の背丈がバラバラになってしまったときは刈り込みバサミで微調整をおこないます。最後に出たゴミをゴミ袋にまとめれば完了です。
芝刈りの頻度ですが、春から秋の間、とくに夏場は芝の成長がはやくなるため週に1回ほど刈り込む必要があります。芝の刈り込みをこまめにおこなうことで、芝の密度が濃くなり元気で健康的な芝を育てることができるのです。
しかし、刈り込みは体力も時間も消耗するため週に1度と継続しておこなうことは大変です。そういったときは、業者の力を借りるという方法もあります。業者に依頼するとどのくらいの費用がかかるのでしょうか。
業者に頼むならいくらかかる?
業者依頼した場合に芝刈りにかかる費用相場は、1坪あたり500円~、500円/㎡と、面積によって決まっているころが多いです。そのほかにも、かかった作業時間に応じて料金が発生するところもあります。
また、費用が安いと思った業者は注意が必要です。ゴミの処理費用が含まれておらず、あとから追加料金が発生する場合があるからです。業者に依頼する際は、次にご紹介する「見積り書」を事前に確認するようにしましょう。
業者に頼む場合は見積りをしてもらおう
業者に芝刈りを依頼する際は、トラブルを防ぐためにも施工前に必ず、紙や電子などで見積り書を提示してもらうようにしましょう。見積り書のなかに不明な点などがあれば、そのままにせずその場で解決するようにしましょう。あとから追加料金などが発生しないようにするためです。親切な業者なら丁寧にくわしく回答してくれるはずです。
業者を選ぶ際は、コストとサービス内容に納得のいくところを選ぶようにしましょう。これまでお伝えしてきたように、芝生は植物ですので、一定の時期と頻度で手入れが必要になります。
しかし、いざ自分で手入れするとなると、なかなか時間が取れない、きれいにできるかどうか不安という人もいらっしゃることでしょう。きれいに芝生を管理したい人は弊社がご相談に乗ります。
西洋芝のNGな手入れ方法
最後になりましたが、西洋芝のやってはいけない「NGな手入れ方法」というものについても簡単にご紹介しておきます。これらを守ることで芝が枯れることなく元気に育ってくれることでしょう。
やっては駄目な手入れ方法の例
やってはいけない手入れ方法は次のようなことです。
- 芝刈り機で雑草と一緒に刈り取る
- 適切な時期ではない時期の刈り込み
- 芝を張ったばかりなのに芝刈りをしてしまう
芝刈り機を使用する際は、芝にとって適切な背丈を保つことが大切です。刈り込みすぎると元気を失ってしまうことがあります。また、刈り込み時期ではない1~2月の休眠時期におこなってしまうことも厳禁です。西洋芝の1年のスケジュールをよく思い出して、芝刈りの頻度を守ってお手入れをしてあげましょう。
芝を手入れせず放置もNG
芝の手入れをしなければ、当然枯れてしまいます。芝が枯れてしまうと景観を損ねるだけでなく、害虫が発生しやすくなるため注意が必要です。以下に芝が枯れる原因をまとめていますので、事前に知って枯れてしまうことを予防しましょう。
・芝が枯れる原因
- 除草剤の使い方や相性が悪い
- 芝刈り不足(やりすぎもNG)
- 水やり不足
- 病気
- 害虫
芝生の手入れ方法を間違えてしまうと、景観を損ねるだけではなく、枯れる原因にもなってしまいます。また、芝張りをし直すとなると、設置費用もかかってしまいます。そこで翌年にまた一面の緑を楽しむためにも、業者による芝生のメンテナンスをおすすめします。くわしくは弊社にお気軽にお問合せください。
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